第36番 しょう   りゅう   じ

ご詠歌
わづかなる いづみにすめる しょうりうは
ぶっぽうしゅごの ちかひとぞきく



 宇佐の渡し(龍ノ渡シ)は、弘法大師が八人の供を残し、その子孫がこの渡しを近年まで守りつづけてきた。しかし宇佐大橋が開通してこの渡しはなくなった。昔の遍路はいくつもの川や海を越えたが、その多くは渡し舟を利用した。ところが橋がかかり、海岸線に道路が開通するにおよんで渡し舟は姿を消してゆくのである。弘法大師は中国留学中、青龍寺の恵果阿闍梨について学ばれたが、帰国にあたって師の恩に報いるために有縁の勝地を選ばれるようにと、明州から東に向かって独鈷杵を投げられた。独鈷杵は東方に飛び、やがてこの地の山上にある松に止まった。帰国した大師はこの地へ巡錫して独鈷杵を感得し、弘仁六年(八一五)嵯峨天皇に奏聞して一宇を建て、自刻の浪切不動を安置し、恩師を慕って寺名を青龍寺とした。仁王門を入ると滝があり、行場になっている。百二十段余りの石段を登りつめたところが本堂。海上安全を祈る漁民の多くの絵馬が納められている。
本尊真言
のうまくさんまんだ ばざらだん せんだ
まかろしゃだ そわたや うんたらた かんまん

名称 独鈷山 青龍寺
宗派 真言宗豊山派
本尊 波切不動明王
住所 高知県土佐市宇佐町龍旧寺山601
Tel  088−856−3010
駐車場 無料 普通車 20台
交通 清滝寺→青龍寺
徒歩 約 3時間 20分 約15.7km
 車  約 35分 14km
宿泊なし









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