第70番 もと   やま    じ

ご詠歌
もとやまに たれかうへける はななれや
はるこそたをれ たむけにぞなる



 琴弾山をあとに東北へ向うと前方に五重塔の塔身がくつきりと浮かぶ。大正二年の再建だが、古くは大同四年に弘法大師が建立し、天暦二年(九四八)に修理したが、その後上の四層が破損したため下の一重のみを修理し塔堂として残っている。本堂は大同二年(八〇七)平城天皇の勅願により弘法大師が一夜のうちに建立したと伝えられる。この用材は徳島県井ノ内村の山中より伐採し、香川県財田村で組立ててこの地へ運んだという。ご本尊の馬頭観世音、脇士の阿弥陀と薬師如来はこの時に彫刻して安置された。本堂は鎌倉時代に大修復され、昭和三十年にも解体修理し国宝になっている。美しい仁王門(八脚門)は久安三年(一一四七)の建立で重文。伝説によれば、天正のころ、長曽我部元親は寺へ進駐しようとしたが住職が拒んだため切り殺してしまう。やがて内陣厨子が開き、脇士の阿弥陀如来のおからだから血が出ており、驚いた武士は境内から退き寺は戦禍から免れたという。
本尊真言
おん あみりとうどはんば うんぱった そわか


名称 七宝山 本山寺
宗派 高野山真言宗
本尊 馬頭観世音菩薩
住所 香川県三豊市豊中町本山甲1445
Tel  0875−62−2007
交通
徒歩 観音寺→本山寺 約1時間 5分 5.1km
 車      〃     約 20分 5.9km
宿坊なし












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