仲多度郡 まんのう町の祭り

                           綾 子 踊
               国指定重要無形民俗文化財(昭和51年文化庁指定)

 むかし、佐文七名といって七軒の豪族があったところ、綾という女がいた。ある干天の年に、草木も枯死寸前となり、村人は非常に苦しんでいた。ある日、諸国遍歴の僧に綾が住民の苦しみを話したところ、僧は住民をあわれみ、龍王に願いをこめて雨乞踊りをすれば降雨疑いなしと教えた。そこで村人を集め旅僧自ら芸司となり、綾夫婦の鉦、太鼓にあわせて踊ったところ、俄に一天かき曇り、滝の如く雨が降った。それより干天の年には毎年この踊りを行うことを例としてきた。以来こうして綾が踊ってみると、恵みの降雨があったので、この踊りが雨乞踊りとなり、だれ言うことなく綾子の踊りとして現在に伝わっている。なお、この時の僧は弘法大師だと伝えられている。
                  



       大川念仏踊り 県指定無形民俗文化財

 古来、大川権現の信仰と関連して、大川神社氏子が雨乞いをしたことで大川念仏踊りとしていまも奉納されている。旧暦の6月14日に近い日曜日に大川神社、中通八幡神社、新生の龍王社、天川神社で大川念仏踊り保存会をはじめ氏子が奉納している。