第 121 号
初めて感じた“ 一票 ”の重み
 4月8日に全国一斉で行われた統一地方選挙で、四国政経塾の事務局長でもある鈴木としひろ県議の選挙に選対本部の一員として参加させて頂きました。はじめに、四国中央市で初の県会議員選挙において見事当選を果たされた鈴木県議、そして今回の選挙活動に関った全ての方々、本当にお疲れ様でした。

 選挙の素人である自分が、鈴木県議や選対本部の皆さんの力になれたのかは別として、今回の選挙に一員として参加させて頂けた事に感謝しています。そして、今回の経験と通し少なくても以前より政治の世界に関心を持てるようになったし“選挙”という大規模な集団行動・社会活動に関れたことは、今まで知らなかった社会の仕組みや流れ、そして自分達の住んでいる街について知る本当に良い機会になったと思います。

 自分自身が有権者となってもうすぐ6年が経とうとしていますが、選挙に投票以外の形で参加したことはなく、今まで“政治”というものに人並み以上の関心もなければ選挙活動に対する知識もありませんでした。今想えば恥ずかしいことなのですが、正直なところ「政治や選挙なんて自分にはあまり関係のない世界」そんな風にすら思っていたほどで、今回の選挙活動は何もかもが初めての体験となりました。


 “選挙活動”には、おどろくほど沢山の人々が関っています。表立って候補者の行動を補助する選対本部の皆さんや支援者の方々はもちろんですが、選挙期間中には直接お会いすることが無い、陰で候補者を支えている多くの支援者の方々もいます。
 当然の事ですが、選挙活動に参加している支援者方々はそれぞれ住む地域や年齢、職業はもちろん考え方も違います。そんな不特定多数の人々が力を合わせて行動する事で初めて選挙活動が成功することを目の当たりにして、“選挙”の難しさや怖さを実感できたように思います。
 例え同じ目標に向かうにしても、人が集まれば集まる数ほどに様々な考え方や色々な意見が飛び交います。今回の選挙活動期間中も全てが予定通り進んだわけではなく、意見の食違いや衝突はありました。
 選挙活動の素人である自分には、活動の内容を評価出来るほどの知識も経験もありませんが…候補者を当選させるという同じ目的の元に、限られた時間の中でより意義のある選挙活動をする為には、お互いの持つ知識や経験そして意見をぶつけ合い選対本部としての活動内容を深めることは必要不可欠だと思います。しかし、経験や方法論の相違、その衝突が候補者の当選の為に「最善の答えを見つけ出す」という目的から外れてしまい、個々の意見を通す事に重点を置いてしまうと、組織自体の分裂を招くばかりか、活動の方向性を変えてしまいうのではないかと思います。

 もちろん、これは選挙に限ったことではなく、大きな事を為し遂げようとする時には必ずと言って良いほど、沢山の人に力を貸してもらう事になります。そんな時、支援する側もされる側も本来の目的を見失わないこと、そしてお互いの意見をぶつけ合いながらも尊重しあう姿勢を保つこと、目的達成の為により良い方法を見つけ出す事がよい結果に繋がっていくのだと思いました。そんな意味でも、今回の選挙活動に参加させて頂けたことは組織自体の団結力やそれに伴うリーダーシップの必要性を目の当たりに出来た意味のある経験となりました。

     

 今回選挙を通して学ぶことの出来た沢山のことを、これからの四国政経塾の活動や自分自身の生活に生かして行けるよう努力したいです。
 そして、もうひとつ…以前の自分がそうだったように、政治や選挙といった社会の仕組みや流れに興味の無い同世代の皆が、一人でも多く自分が有権者であることの意味を見つけることが出来るように、今回の経験を自分なりの方法で伝えて行きたいと思います。
平成19年4月
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