第 163 号
地域活性化への挑戦 (農業振興第一回四国セミナー)
 四国政経塾では、当塾顧問でもあり全国龍馬会会長でもある橋本邦健氏よりご提案をいただき、ニンニクが持つパワーと特性を活かした加工品製造会社の株式会社成和(岐阜県山県市本社)さんが進める事業構想について会談しました。全国各地の農業活性化と食料自給率向上、そして健康増進の3つの柱を掲げた事業理念について話し合い、その事業理念と構想・志に共鳴・賛同し農業支援による地域活性化の一端を担うことが出来ればと、地元においても先ず生産者への呼びかけを行ってきました。難航するお話のなかで、新居浜市の青果市場関係者のご協力をいただき、西条市にて5名の試験生産者の方々にご協力いただくことが出来、初年度3反ほどの試験耕作を実施する運びとなりました。
 一方、橋本会長の地元高知では、約10名の生産者の方々が、高知県内各地から集まり、今年度は1町部の作付けを実施することとなり、愛媛・高知の2県でニンニク事業による農業活性化事業がスタートされることとなりました。・・・とは言え、何分栽培に関する知識やノウハウを持ち合わせていないことなどもあって、株式会社成和さんの企画により、10月9日(木)高知県四万十町窪川「道の駅あぐり窪川2階会議室」にて第一回の四国セミナーが開催されました。アドバイザーには全国龍馬社中会長 橋本邦健氏・NPO法人高知県環境自律フォーラム副理事長 田中拓実氏・株式会社フォーレスト会長 下平洋一氏・株式会社イーアニマル会長 上野和孝氏 岐果岐阜青果株式会社取締役本部長 河口 誠志氏・株式会社成和専務取締役 長崎 利夫氏がそれぞれの立場で、土作りから種植え、収穫、買取まで本事業に関する事業趣旨を中心としたご説明やアドバイスを頂きました。
 セミナーでは生産者の方々から特に買取契約に関するご質問があがり、まだまだ手探りで始まった事業ゆえに生産者サイドでも多少の不安を抱えながらのスタートであると感じました。しかし、反面その不安を抱えながらも、新しい試みに挑戦する若い生産者の皆さんの熱意も感じ取ることができ、まだまだ農業にも明るい未来があると感じた次第です。一応の不安を互いにリスクを背負いながらも、先ず行動するその姿に塾の精神でもある「行動」の姿を感じ取りました。
 今回は、ニンニク栽培だけでなく、全ての農業に通じて必要な土づくりの方法についてのお話が中心となりましたが、土作りのスペシャリストでもある株式会社フォーレスト会長 下平洋一氏のお話は、大変興味深いものがありました。酵素を活用した減農薬や徹底した低コスト農法を実現されており、様々な作物に転用できる点は、また新しい分野の知識を深めることが出来ました。早速、持ち帰り地元生産者の皆様にもご紹介し、生産者の皆様にも是非ともこの方法による低コスト農法と利益拡充のお手伝いが出来ないかと思っています。
 今回、高知市内にてアドバイザーの皆様と夕食を兼ねた懇親会を行い、その会場でも詳しくお話を聞くことが出来ました。今後の展開をいろいろとご相談するなかで、特に印象に残ったお言葉が、「いい仕事をしていれば、いい人と巡り逢える」ということでした。正しく自分自身も、そのことを意識しながら仕事に向かい合ったとき、同じことを感じていたからです。
 今回も色々な方との出逢いがありましたが、本当にいい仕事でいい人に出会えたと思います。この出逢いを大切にして、益々いい仕事をしていきたいと思います。


アドバイザーの皆さんのご紹介
全国龍馬社中会長 橋本 邦健 様
鎌倉時代から江戸時代まで600年続いた封建制度を壊し、近代日本を創造した坂龍馬のビジョンと行動学を若い世代に伝える為、高知・桂浜に坂本龍馬記念館を設立する。また全国初の人名空港として高知龍馬空港を実現、全世界の龍馬会の会長。
社中概要   加盟団体数(112団体):国内(106団体) 海外(6団体)
       関連団体数(13団体) 延べ1万人の会員を擁す

NPO法人高知県環境自律フォーラム副理事長 田中 拓実 様
高知県庁元部長さんです。上記橋本会長とは記念館設立以来のご縁であり、今回にんにくプロジェクトに賛同して頂きました。

株式会社 フォーレスト会長 下平 洋一 様
農業と環境、特に酵素研究においては国内第一人者であり、酪農の糞や人糞までを有機肥料とする技術は、CGCジャパングループはじめ多くの企業に支持されている。

株式会社 イー・アニマル会長 上野 和孝 様
全国の養鶏場の雛の8割以上のシェアを持つ潟Qン・コーポレーションの創業者で現在は退任して、潟Cー・アニマル会長として全国の養鶏場の経営者とネットワークを組んでいる。

岐果岐阜青果株式会社取締役本部長 河口 誠志 様
岐阜県最大の青果卸会社の買付けの総責任者であり、全国の生産農家との古くからのパイプを持って共存共栄が図れる様アドバイスをしている。

株式会社成和 専務取締役 長崎 利夫 様
4年近く前から、にんにくの熟成技術の研究をして参り、医食同源としての黒にんにくの普及に努めている。叶ャ和のにんにく事業の総責任者として生産から加工、企画、そして販売に至るまで指揮している。
平成20年9月5日
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