第 164 号
地域再発見 「癒しの里 -新宮-」
 昨年12月・本年3月に引き続き、国際曼荼羅協会の田中成明先生が10月11日〜13日の3日間、東京より四国中央市新宮町へお越しになられました。田中先生には3度目のご訪問となります。
 初日は夜21時に新宮町へ入られ、長旅の疲れをゆっくりと癒していただきました。翌12日には、田中先生から以前にお問い合わせのあった、四国中央市新宮町新瀬川地区にある滝の散策に向いました。散策に当って地元の方に問い合わせをしたところ、地区の長田さんがご案内いただけるとのことで、9時に出発の約束をして待合せを致しました。長田さんにはお休みのところを大変お世話になりました。

 さて、いざ滝を目指しましたが、この滝は地区の方から「ツカン滝」と呼ばれているとのことで、地区の方々の飲料水にも使われている貴重な水源でもあります。また、以前は新成新四国の札所にもなっていたそうで、現在は一般道路にその場所を移転していて、地区の人でもめったに訪れることはないそうです。険しい山道を長田さんが先頭に立ち、生い茂る雑草や雑木を処理しながら進みました。愛犬のナナちゃんも一緒に連れ立って、足をとられそうになりながら進むこと約1時間半「ツカン滝」に到着しました。その滝は有に20mはあると思われ、トウトウと水を打ち流していました。あたり一体にマイナスイオンがいっぱい立ち込めていて、なんとも清々しい場所でした。滝の下には以前にお祭されていたと思われる木彫りの地蔵様(若しくはお大師様かも)が、横たわっていました。表面には草が生え、木は朽ちかけていて、輪郭が微かにその面影を残していて、この何年かは人が入っていなかったように思われますが、かつてはこの滝が神聖な場所であったことを伺い知ることが出来ます。表面の草を取り除き、少し傾きを直しお線香と蝋燭を立てて、田中先生が般若心経を唱えなれました。滝つぼも立派で、かつての山伏が修行する場所としては最適なものではなかったかと思われ、滝の姿に古の修行僧を想像し思いを巡らせました。
 私はこの新宮に生まれて44年になりますが、初めてこの地を訪れました。こんな狭いエリアの中にも、まだまだ初めて訪れる場所があったことや、とても素敵ですばらしい財産が残っていることに感激し、険しい道程であったがゆえに、その滝の姿になんとも言えない感銘を覚え、その素晴らしい滝を後に下山いたしました。

 次に向ったのは、堺堂という名のお堂です。この場所は「村誌」の記載によると熊野神宮寺と深い関係のあるもので、かつての熊野寺の法物が納められているとのことで、田中先生がピックアップされていた場所です。お堂は立派な造りで、いまでも地区の人々に親しまれ大切にお祭されており立派な阿弥陀如来と不動像が置かれておりました。集会も出来るスペースがあり現在も大切に引き継がれています。

 次に昨年統合されて廃校となった寺内小学校と新宮小学校跡地を訪れました。校舎はまだまだ立派に使えそうで、現地を訪れてご近所の方が「子供たちの声が聞けなくなって、随分寂しくなった。」とのお話を伺いながら、なんとかこの財産をうまく使えるような提案が出来ないか?!今後の課題であります。

 翌日には、町内にある仙龍寺へ向かいました。ご住職とのお話が弾み、色々と仏教会のお話を伺わせて頂きました。中々大変な世界であると感じながらも、お寺も運営には何かとご苦労が多いことを伺い知ることが出来ました。新宮町の中山地区を車で散策しながら、時間も押し迫りましたので、今回の散策を終了し、今後の進め方について一定のプランを話し合いました。何にしても最初のとり係りには時間も労力も掛かりますが、やり続けることできっと協力者も現れることや、まだまだ始めたばかりではありますが、知恵をだしながらこの地域再生に向けて、いろんな試みをしていこうということで、今後もまたいろいろなアドバイスをいただくこととなりました。
 この事業は時間のかかる作業ではありますが、あきらめずにやりぬくことが何よりも大切です。一歩一歩確実に前進していることを確認しながら、また新たしい試みを模索していきたいと思います。

 次回は来年3月にこちらへ来られるご予定であり、それまでに散策コースのプランを練り上げていきたいと思います。
平成20年10月11日
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