第 315 号
偉人館巡り『中岡慎太郎館・絵金蔵』訪問
 62日、私自身初めての中岡慎太郎館・中岡慎太郎生家・絵金蔵に行かせていただきました。今年1月から一緒に勉強させていただく中で、塾頭には何度もお声を掛けて頂いていましたが、仕事や時間の都合などで行けず今回初めての偉人館巡りとなりました。

 始めに中岡慎太郎館に行きまして、中岡慎太郎の生い立ち・志・戦友たちとの絆などを勉強しました。
 中岡慎太郎館・生家に行って強く感じたのは、ネットや書籍などでは分かりにくい中岡慎太郎の想いや熱意などが分かり易く説明され、当時の資料を目の前にすることで、当時の熱を直に感じることが出来る所でした。塾頭が資料館など現地に行くことに重きを置いている理由・必要性が、今回でよくわかりました。中岡慎太郎について学ぶほどに、中岡慎太郎が始めから凄い偉人ではなく、計り知れないほどの努力・数え切れないほどの苦しみ悲しみをし、自分の力だけでなくたくさんの人に助けられて初めて、中岡慎太郎という一人の偉人が誕生したのだと知りました。そして何より、どんな苦悩にも耐え自分を犠牲にしてまでも突き通した中岡慎太郎の未来を思う「志」の強さ、そして中岡慎太郎だけでなく、たくさんの人の「志」によって出来た未来に居る自分たちの責任・一瞬の尊さを改めて感じ、今一度、自分の「志」をしっかりと定めて生きてゆかねばならないと感じました。
        

  

 次に、絵金蔵を訪ね絵師金蔵の生涯・町絵師の時の作品などを鑑賞しました。金蔵とは、江戸末期に絵師として才能を遺憾なく発揮し順風満帆に暮らしていた御用絵師である。ある折に贋作を書いたと嫌疑がかかり、全てを失い城下を追放されたのちに、赤岡の町に移り住み城下で書いていた水墨画とは違う、ユーモラスで独創的な作品を書き絵金の愛称で知られた町絵師であります。絵金蔵にて、町絵師時の作品を見ていると絵が生き生きとして、得意であった芝居の屏風絵にいたっては、見開き一枚の屏風に物語の起承転結が描かれており、今にも動き出しそうな躍動感・鬼気迫るような色彩力が相まって、まるで一つの芝居を見たかのような気分にさせてくれます。絵もさることながら絵金蔵にて一番驚いたのが、絵金蔵が住民の方の運営であることでした。住む土地を奪われ生活を壊され、それでもなお絵を描き続けた結果、当時の住民に愛され、今なお愛され続ける絵師となった金蔵を知ると、「初志貫徹」の大事さに改めて気付かされました。

 最後に二人の偉人を知る中で「志」を持つことの大切さ、それを貫き通す重要さ、そして「志」を貫き通せれていれば、必ずどこかで誰かが認めてくれるという事実、今の自分にはまだ「志」と呼べるものはないが、一瞬でも早く「志」持ち、貫き通せるだけの自分作りをしっかり取り組んでいきたいと思います。
平成30年6月2日
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