第 40 号

    四国の中央で考える・・・

 今、まさに日本全国『平成の大合併』に揺れています。わが四国中央市も、平成16年4月1日に、2市1町1村(川之江市・伊予三島市・土居町・新宮村)が合併をして誕生しましたが、市議会議員(68名)の、在任特例法を適用しての1年11ケ月の任期延長を巡って大きく揺れています。

 市町村合併の目的は【財政をスリムにする】こと。いわゆる【行政コストの削減】であり【行政の効率化、合理化】であります。地方の財政が危機的状況の今日、各地域が補い合い、高め合う努力が必要とされるのです。合併特例法では、2年を超えない範囲の在任期間が認められており、それを適用して1年11ケ月の任期延長を決定された、わが市の議員の方々にもそれなりの考えが有っての事と思いますが、一市民の私から見れば、それでも68人という数は異常であり、財政の面から見ても、その間約5億円が余分に必要になるという時点で、合併の主旨に逆行しており、大変失礼な言い方をすれば「議員の方々のご都合が多分に含まれている」ように見えてなりません。今のわが市の状況は『船頭多くして船、山へ上る』といったところでしょうか。
 そこで、わが市のその様な状況を、肝心の市民が他人事を装い、放置していたのでは市民の意識レベルも問われるだろうし、現在の混沌とした状況を払拭する為にも一度議会を解散し、その重要性や必要性が語られている、地方分権や道州制などの事も念頭において行動できる、広い視野と柔軟な考えをもった方に代表となっていただきたいのです。そんな私の個人的な想いもあり、8月9日から始まった住民運動『四国中央市議会リコール署名運動』で受任者(明るい四国中央市を創る会の一員)として活動しました。
 期間は8月9日から9月9日の1ヶ月間で、本請求には有権者数の三分の一の、2万5714人の署名が必要なので、それなりの覚悟が必要です。私も、やるからには一人でも多くの方に署名をいただく為、日中はスーパーや商店街、日曜朝市や公共施設での催し物など、人が集まる所へは出来る限り顔を出し(もちろん許可をとって) 夜は範囲を決め、9時過ぎ位まで地図を片手に家を一軒一軒回りました。日中の活動は真夏ということもあって、気力と体力を消耗する過酷なものでしたが、仲間たちの心強い協力や署名して下さった方の「頑張って!!」の一声、なかには飲み物の差し入れや「暑い中、ご苦労様」と言って日傘をさし掛けてくれるといった方もいて、そんな心遣いに何度も助けられました。(本当に有難う御座いました。)もちろん、住民の大半の方が賛成と言っても辛い体験もあります。夜に家々を回っている時などは、門前払いをされる事も数多く、時には不審者と勘違いされる事もありました。署名運動も後半になってくると、その他の受任者の方が集めて下さった署名簿が、日々事務局に帰ってくるので、【日付などの記入漏れ】等がないか署名簿のチェック作業が深夜までに及びます。しかし、そういった「明るい四国中央市を創る会」のメンバーの努力や、それを支えて下さった住民の方々の想いが1つとなり、結果4万3271人の署名を得ることが出来ました。(私個人でも数千人の方に署名を頂ました。)
 良い意味でも悪い意味でも、長いものに巻かれて【足並みを合わせること】を異常に気にする地域柄から考えても、これだけの数を集めたという事実は、今後合併を控える近隣の市町村に多大な影響を与えたのではないでしょうか。

 市議会議員の方々ならば【数】という物がどれだけの力を持ち、どれだけ重要なものかはご存知だと思います。4万3271という【数の重み】を真剣に受け止めていただければ「これからどうすべきか?」に対する答えは既に出ていると私は思います。

 今回のこの件に関しては『矛盾した事』がそのまま通ってしまう、そして『臭い物には蓋』をしてしまう、そんな環境や雰囲気を作ってしまった我々市民にも問題があります。主体はあくまでも我々市民です。『四国の中央』という それはそれは立派な名前が付いたのですからその名前に恥じる事のない、風通しのよい四国中央市を我々市民で築こうではありませんか
平成16年9月27日
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