韓国機会の学塾訪問
村上彩子「日韓交流リサイタル」
 平成22年11月30日〜12月2日の4日間、韓国釜山市を訪問しました。
 今回の訪韓目的は、ソプラノ歌手の村上彩子さんによる日韓文化交流として、釜山でリサイタルを開催すること。そして、セヤンMTM鰍ニ取引等について打合せを行うことです。
 村上彩子さんとの出会いは、本年4月3日に開催された、日本志民会議の高松大会の時でした。大会のステージで「ふるさと」を謡われ、彩子さんの経歴とその歌声に魅了された大和田塾頭が、是非とも韓国の学塾の皆さんにも聞かせてあげたいとの思いから、この度の韓国釜山でのリサイタルが企画されました。村上彩子さんは大阪音楽大学を卒業後、ソプラノ歌手を目指していましたが、自分の才能の無さを痛感し、一度夢をあきらめ会社員をしていました。危うく地下鉄サリン事件に巻き込まれそうになったことがきっかけとなり、自分の人生をもう一度夢に向かって再チャレンジしようと発起します。両親からは猛反対を受け勘当されながらも、アルバイトをしながら極貧生活を続けながら、東京芸術大学に7回目の挑戦で再入学を果たし、現在では年間50回以上のリサイタルを西日本中心に開催し活躍されています。そんな夢に向かってあきらめない村上さんの人生に共感し、その実力に魅了されたことが、今回の韓国リサイタルの始まりでした。

 初日は関西国際空港からいつものように釜山へと向かいます。空港では機会の学塾と関係者の皆さんが、横断幕を作って熱烈歓迎をして下さいました。歓迎の意味を込めて韓国の名物料理である骨付きカルビを御馳走になり、本場の味に村上さん小林さん(ピアニスト)共にとても美味しく感激されていました。
 そして翌日、いよいよリサイタル当日です。開演時間は午後7時30分ですが、会場近くまで移動し、昼食を済ませて午後早々から会場に入り、舞台の立ち位置確認やリハーサルが行われました。機会の学塾の皆さんが、本当に細かなところまで気を配り準備してくださっていて、本当に御苦労されたのだと実感したと同時に、感謝の気持ちで一杯になりました。ポスターは宿泊先のホテルにも掲載されていましたし、学塾の塾報にも掲載され、とても立派なチケットやパンフレ
ットも準備されていました。舞台後方にはプロジェクターによる韓国語での翻訳が放映されました。
 会場入り口ではお茶のサービスが行われて、各所にスタッフが配置され、ユウ理事長自らも入口でお客様をお出迎え、私共も一緒に会場入り口でパンフレットの配布とお出迎えをさせて頂きました。およそ、850人程収容できるホールの一階席がほぼ満席になる程でしたので、恐らく500人以上の方が御参加下さり本当に大盛況でした。村上さんの歌はもちろん、小林さんのピアノもユウ理事長から高い評価を受け、会場に村上さんの澄んだ歌声と、それを引き立てるピアノが響き渡る本当に素敵で感動的なリサイタルでした。最後はスタンディングオベーションが起こり、アンコール曲を何曲も歌われました。後で村上さんにお話を聞くと「このままステージが終わらなければいいのに」と思ったそうです。約2時間近くのリサイタルでしたが、本当にあっという間に時が過ぎた感じでした。このリサイタルは韓国の方々にも多くの感動を与え、日韓の文化交流がまた一つ深まったと感じました。そして、開催に至るまでの準備に、多くの方々のお力添えがあったことに本当に心より感謝を申し上げます。機会の学塾の皆様はもちろんのこと、スポンサーとして多くのご尽力を頂いたセヤンMTM鰍始めとする各種企業団体の方々、そして当日会場に足を運んで頂いたお客様など、ほんとうに暖かく迎え入れてくださった韓国の皆様に感謝の気持ちを申し上げます。

 今回のリサイタルは無事大成功となり、翌日は村上さん、小林さんはソン塾長さんと共に釜山観光を楽しまれました。また大変嬉しい企画として、2012年に開催される釜山万博で是非とも歌って欲しいとのオファーも受け、村上さん小林さん共に、信じられない夢のようなお話ですと、とても感激されていました。このリサイタルがきっかけとなり、また村上さん小林さんの夢が大きく膨らんで来ました。その一躍を担うことが出来たことに、私自身もとても誇らしい思いになりました。実際は大和田塾頭と桐内さんがメインで準備を進めてくれたので、私自身はあまりお手伝い出来ていなかったのですが、四国政経塾の一員としてとても名誉な事だと思った次第です。

 私達は、翌日セヤンMTM鰍ヨと向かい、紙製品の価格や取引条件についてなど、先方と打合せを行いました。日本製の紙製品は、品質は韓国製より飛躍的に高いのですが、受け入れられるかどうかは、今後の方向性に係ってきます。ユウ社長さんは高級志向を前面に打ち出し、ネット販売等や中国市場への販売などを検討するとのお話で、一歩一歩ですが韓国とのビジネス交流の可能性も見えて参りました。訪問時には昼食(和食)を御馳走になる等、初日から車の運転など、社員の皆様にも大変お世話になり、本当に有難うございました。

 今回もあっという間に韓国滞在を終え、帰国の途に着きました。とても得るものが多かった訪問でした。ユウ理事長さんからは、今度は日本でボランティア活動を一緒にしてみたいとのお話も頂き、是非とも実現に向けて行動したいと思っています。

 何はともあれ、無事企画が大成功に終わったことに改めて関係者の皆様方に厚く御礼申し上げます。本当にお世話になりました。
平成22年12月2日
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