情 の 国
 7/16〜18の三日間、韓国(釜山)を訪問しました。
 今回の目的は、四国政経塾の事務局長である、鈴木県議が機会の学塾で講演を行うことであります。前回(2003年11月)の訪問で、パッと見は日本にすごく似ているのに全然違う韓国の文化(都市、人、食物etc.)に直接触れた私は、その魅力、迫力に魅入られてしまいました。

 初日、釜山に着いて早速、西区役所訪問となります。宿泊先のホテルまで機会の学塾の方々が迎えに来て下さり、車で移動をします。私は、機会の学塾で事務局を務めるソウさん(女性)の車に乗りました。挨拶を交わして車内で簡単な会話をしたのですが、その時分かったのが、事務局のソウさんは日本の作家『村上春樹』のファンだそうで、作品はほとんど読んでいるらしく、私たちが四国から来ている事もあってか、氏の作品のなかで『海辺のカフカ』が最近のお気に入りだと教えてくれました。そうしている間に区役所に到着。私たちは手厚い歓迎を受け、区長とお会いすることができました。後から聞いた話によると、日本から訪れて区長と懇談をするには、県議レベルの方でも県から正式な要請をし、様々な書類の手続きをしてからでないとお会いすることが出来ないそうで、私たちには素晴しい経験となり、改めて大和田塾頭とYOO塾主の友情、信頼関係の強さと深さを実感しました。

   

 前回の訪問も含めて、韓国を訪れて常に感じるのは、韓国の人々の【情の深さ】であります。機会の学塾の方々は、滞在中の移動の世話からお食事の世話まで、本当に心から持て成して下さいます。確かにそれは、YOO塾主と大和田塾頭との「強い絆」という礎が有るからかも知れませんが、しかしだからと言って、日本人によくある相手の顔色を伺うような「接待」とは全然違うのです。もっと主観的な「○○さんはこうすれば絶対喜ぶはずだ」という理屈ではない、相手を思う気持ちが、機会の学塾の方からは勿論ですが、そうじゃない一般の方からも伝わって来るのです。滞在二日目に大衆浴場・サウナに出かけた時のこと、私がシャワーの使い方がわからず四苦八苦していると、横から普通におじさんがやって来て「○×△※〜(多分、こうすればいいんだ!!みたいなこと)」とハングルで教えてくれたり、サウナに入ると、そこにいた別のおじさんが「○×△※〜(多分、そこは熱いからここ座れ!!みたいなこと)」といって自分の横の場所を空けてくれたり、そんな場面に普通に遭遇するのです。(まさに言葉は解らずとも心でつながる情の世界!!)
 今巷で異常なまでのブームの韓国のドラマ、映画だけでなく、韓国の歴史や社会、文化の根底に流れているのは【情の世界】だと思います。正直、韓国に直接行くまでは、私の韓国人に対するイメージは「自己主張が強そう・声が大きい・うるさそう」でしたが、自分で直接訪れ現地の人と接するうちに、情に厚く、相手を思う気持ちが人一倍強いお国柄を知り、韓国が好きになり私の中でとてもリアルな存在となりました。

 今後も機会の学塾との交流を通し【情の国・韓国】を、今以上にもっと深く知りたいと思いました。
平成16年7月
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