政   策

1988年 厚生省と労働省「長寿・福祉社会を実現するための基本的な考え方と目標について」を発表
      高齢者のみならず後の世代にとっても長寿が喜べるものと考えられ、社会全体としても活力が十分維持される社会
      づくりのために、厚生・行政のよるべき基本的な考え方を明確にした。

  高齢者の位置づけに関するもの
      高齢者が保護や援助の対象としてではなく、その豊富な人生経験や知識・技能を生かし、社会に貢献できる一員とし
      て社会参加できるよう、必要な機会の提供と環境の整備をはかる

  ノーマライゼーションに関するもの
      高齢者や心身の障害をもつ者が可能な限り、家族や地域の中で生活できるような支援システムにするために法律や
      行政機構を再整備すること

  政策の範囲を示したもの
      国民福祉の基本的ニーズについては公的政策をもって充実をはかるとともに、多様かつ高度なニーズについては個
      人や民間の活力をはかること

  国民負担
      長期的にはある程度上昇は避けられないが、経済の発展・社会の活力をそこなわない程度にとどめる
 ゴールドプラン(1989年)「高齢者福祉推進10ヶ年戦略」
在宅福祉対策 2000年目標 90年度末達成数
ホームヘルパー 10万人 39000 人
ショートステイ 5万床 9600 床
デイサービス 1万ヶ所 1600ヶ所
在宅介護支援センター 1万ヶ所 160ヶ所
施設対策
特別養護老人ホーム 24万人 175000人
老人保健施設 28万床 45000床
ケアハウス 10万人分 750人分
高齢者生活福祉センター 450 ヶ所 30ヶ所
  十年間の長期計画をたて実現に向かって進
  められている

 ・健康と福祉を求めて高齢者並びに国民の積
  極的にかつ果敢な挑戦なしには、真に長寿を
  喜べる社会は到来しない

 ・社会福祉サービスを強化拡充することでこれ
  までの医療施設にかたよっていたケアの体制
  をかえ、その費用の格差を是正すること 

  達成のカギ
  (1)介護体制の総合的整備
  (2)在宅ケアの推進
  (3)保健医療と福祉の連携
 ゴールドプランのような大型の政策がいう介護体制の整備
   虚弱老人または長期的な身体障害者に対し予防から世話までを含んで事業を整備・統合しようとする方針である
   国民の幸せという観点から社会的意義のある大きな政策として展開しようとしている仕事
 介護体制の総合的な整備事業の重点
   「寝たきりゼロ作戦」を推進させる
   @脳卒中、骨折などの予防のための健康教育を強く推進させる
   A市町村保健センター等の活用のほか、機能訓練を行う場を確保する
   B利用者が機能訓練の場に容易に行けるように送迎のためのリフト付きバスを配備すること
   C寝たきりの原因となる脳卒中・骨祖しょう症・骨折などの発生予防対策の研究
   D医療機関・福祉施設において適切なリハビリテーションプログラムを用意すること
   E脳卒中情報システムの整備  など
 高齢者の在宅生活の支援
   @ホームヘルパーによるホームヘルプサービスを充実させること
   Aデイサービス事業を充実させること
   Bショートステイ事業を充実させること
   C在宅介護支援センターを整備すること
   D「住みよい福祉の街づくり事業」を推進すること
 保健福祉関連の民間サービス
  在宅ケアの拡充→民間サービスも多様化し需要に応じてさまざまな産業が生まれる
1991年
 
福祉関連サービスの実態調査

 在宅関連サービス 9930ヶ所(52.3%)
 在宅(訪問・介護・ホームヘルプ)
    サービス事業 3156ヶ所(31.8%)

 ホームヘルパー登録数 約21万人

民間業者が独自に市場を作って訪問看護や訪問介護
有料老人ホーム
介護用品生産やそのレンタルサービス
給食サービス
看護職の自営による訪問看護
社会福祉協議会や福祉公社などが運営するような非利益団体によるもの
生活協同組合のような自発的な民間組織による活動
目次へ